松阪クレーンのトピックス・

老木・高木の桜を安全に伐採する方法|クレーンを使うメリットとは?

こんにちは!地域の建設を支える 松阪クレーン です。

先日、学校の桜の木を伐採するクレーン作業をさせていただきました。
その様子はこちら
【施工事例】松阪市の私立学校での桜の木伐採作業

桜は春になると私たちの目を楽しませてくれる身近な存在ですが、年月を重ねた桜は幹の内部が空洞化したり、枝が広がりすぎて重心が偏ったりと、倒木の危険が高まることがあります。

特に学校や公園、道路沿いなど、人の往来が多い場所では、思わぬ事故を防ぐために「安全な伐採」が欠かせません。

今回は、クレーンを使った桜の木の伐採について、どんなときに必要なのか・どのように安全に進めるのかを、今回の現場経験を交えながら解説します。

 

桜の木の伐採が必要になるサイン

チェックリスト

桜は見た目の美しさとは裏腹に、老木になると内部の腐朽が進みやすい木です。
特に幹の中心部が空洞化してしまうと、外見では元気そうに見えても、強風や台風の際に折れたり倒れたりする危険があります。

また、枝が大きく張り出して重心が偏っている桜や、幹が傾いて根が浮き上がっている木も注意が必要です。
これらは「危険木」と呼ばれ、放置すると周囲の建物や通行人に被害を及ぼす可能性があります。

さらに、近年では気象の変化により突風や豪雨が増え、樹木の管理リスクも高まっています。
こうした場合には、早めの点検と、必要に応じた伐採計画を立てることが安全につながります。

 

クレーン伐採が最適なシチュエーション

桜の木伐採1

桜の木の伐採といっても、どんな現場でもクレーンが必要というわけではありません。
ただし次のような条件がそろう場合には、クレーンを使った伐採がもっとも安全で確実な方法になります。

  • 木が10m以上の高木で、人の手やロープだけでは危険が伴う
  • 周囲に建物や電線、通行路があり、倒すスペースが確保できない
  • 狭い敷地や校庭などで、重機を限られた範囲で正確に操作する必要がある
  • 枝張りが大きく、切断した枝の落下経路が確保しづらい

今回伺った現場もまさに上記の条件がそろっていたためクレーンを使う伐採が必須であり、「吊って下ろす」作業方式を取ることになりました。

クレーンオペレーターと伐採担当が連携し、枝を1本ずつ確実に吊り下ろしていく手法は、倒木事故や周囲への被害を防ぐうえで非常に効果的です。

 

クレーンを使った桜伐採の手順

手順

クレーンでの伐採作業は、事前準備から安全確認まで一連の流れを正しく行うことが重要です。
ここでは、代表的な手順を簡単に紹介します。

① 現地調査と計画立案

伐採作業の前には、必ず現場の状況を細かく確認します。
建物や電線、歩道との距離、地盤の状態などを踏まえて、クレーンの設置位置を決定。
吊り上げる枝や幹の重さ、吊り角度を事前にシミュレーションします。

 

② 枝を吊りながら伐る

上部から順に枝を切り、クレーンで吊りながらゆっくり地面に下ろします。

枝ごとに重量や重心が異なるため、吊り点の見極めとオペレーターとの息合わせが不可欠です。
この段階で荷振れ(吊り荷の揺れ)を抑える技術が、仕上がりの安全性を大きく左右します。

 

③ 幹を分割して安全に下ろす

最後に残った幹を、一定の長さに分けて順次吊り下ろします。

重量物となるため、切断面の角度や吊りベルトの位置調整に細心の注意を払います。
伐採後は、地面や周囲に枝葉が散らからないよう整理し、現場を整えて作業完了です。

 

現場計画が8割 — 準備で決まるクレーン伐採

プラン

安全で効率的なクレーン伐採を行うためには、「段取り=8割」と言われるほど、事前準備の精度が結果を左右します。

まず行うのは、現場の全体把握
進入路の幅、地盤の状態、周囲の建物・電線との距離、そして風向きまでを細かく確認します。
そのうえで、クレーンの設置位置を決定し、どの方向から枝を落とし、どの順番で吊っていくかをシミュレーションします。

さらに、気象条件も計画の大切な要素です。
強風や降雨が予想される日は、作業を中断・延期する判断を迷わず行うことが、安全への第一歩。
「多少の雨なら大丈夫」という油断が、思わぬ事故につながることもあります。

当日の作業では、予定通りに進まないことも想定して、余裕を持った時間配分とバックアップ案を用意しておくことが理想です。
計画に柔軟性を持たせることで、現場全体の安全と品質が守られます。

 

まとめ — クレーン伐採は“精度と信頼”の仕事

クレーンを使った桜の伐採は、単なる「木を切る作業」ではありません。
現場の状況を正確に読み取り、安全を最優先に計画を立て、チーム全員で同じ目線を共有する――
その積み重ねがあってはじめて、安心して任せていただける施工が実現します。

桜の木のように大きく枝を広げる高木の伐採では、わずかな判断の差が安全性を左右します。
だからこそ、クレーンオペレーターと伐採者の呼吸合わせ、綿密な段取り、そして現場の経験が不可欠です。

私たちは、作業後に「きれいに終わったね」と言っていただけることを、何よりの誇りとしています。

これからも、安全で確実なクレーン作業を通して、地域の安心と景観を支えていきます。

 

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